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2008年8月17日

「剣ではなく鎌を」  ミカ書4:1-8、マタイ福音書5:9  香月 茂 牧師

 平和のスポーツの祭典であるオリンピックが2008年に開催と言うことで8にこだわり、8月8日現地時間8時に開会式が開始されました。しかし、皮肉にも同日、グルジア内の南オセチア自治州でグルジア軍とロシア軍との戦闘も開始され、翌日の朝日新聞朝刊の第1面には「北京五輪開幕」と「ロシアがグルジア爆撃」との見出しが並んで載っていました。戦争というのは人間の罪によって引き起こされるものです。自治州の豊富な地下資源(金、鉛など)の利権争奪がからんでいるのでしょう。軍事的な介入をしてまでもその地域を支配したい両国は、武力でその目的を果たそうとしたのです。
 グルジアに南オセチア自治州があるように、中国もウイグルやチベット自治区があります。中国もそうした自治区に対して軍による鎮圧をしています。20世紀は戦争の世紀と言われましたが、21世紀になっても、いつ、どこで戦争が勃発するか、その危険をはらんだ地域が地球上に幾つもあります。そうした地域を今も国家が武力で抑え、軍事力で封じているところがあるのです。

 今朝与えられたミカ書の箇所は、平和のメッセージでは重要な箇所であり、同じ預言がイザヤ書にも、ヨエル書にもあります。そしてこの言葉は現在、ニューヨークの国連本部のロビーの壁面に刻まれており、これは世界平和の預言として知られています。
ミカは農村出身の預言者でした。彼が活躍した時代にはユダヤの国は南北に別れていて、北の国は軍事大国アッシリアによって侵略され、滅ぼされました。南の国もその軍事大国に従属することでかろうじて生き延びていました。そのような強大な軍事国家の脅威の許で、前途に希望も光も見出せないような状況にあったのです。しかしながら、こうした破局的な状況を見据えながらも、預言者ミカは大胆に「終わりの日」の約束が確かな希望であることを語っています。

 ミカは、主なる神は多くの民の争いを裁かれる、それがどんなに遠くの国々であっても、どんなに軍事的に強い国であってもその国を裁かれると語っています。そして、神は終わりの日に、人々が剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とすると預言しています。アジア太平洋戦争の時、日本はまさにその逆をしました。家庭にある鍋や釜など金属製の生活用品を国民に供出するように強い、人を殺すための戦闘機や銃を作っていきました。しかし、神様が最終的に勝利して創り上げられる神の国は、力によるのではありません。武力によって人を押さえ込み、服従させてしまうのではなく、足の萎えた者を集め、追いやられた者を呼び集めると約束されているように、弱い者、虐げられた者を集めて、生き残る者として下さるということです。そこには剣や槍は必要ではなく、むしろ鋤や鎌が必要なのです。それらによって共に生きるためです。

 日本が再び鍋や釜を剣や槍に作り替えることがないようにしていかなければなりません。預言者ミカが語った平和の道、剣を鎌に変えていく道をしっかりと歩まなければならないのです。これこそが平和を創り出す歩みであり、神に喜ばれる歩みだからです。
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by higacoch | 2008-08-19 22:20 | ミカ