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2010年2月21日

 「人に仕える」   詩編100:1-5, Ⅰコリント3:1-9 

 先週、映画「おとうと」を観ました。映画の中での「みどりの家」の活動に感動しました。この施設のモデルは東京都台東区山谷にある民間ホスピス「きぼうの家」です。ここは有料ではなく無料で、入所されている方は身寄りのない人たちや事情があって家族との結びつきを断った人たちであり、そうした方々の最期を見守る施設なのです。
 さて、今朝与えられていますコリントの信徒への手紙で、パウロはコリントの教会の人たちに本当に大切なのは神なのだと教えています。このことを教えるために、パウロは遠慮なく、こう切り出しています。「私は、あなたがたには霊の人に対するように語ることができずに、肉の人のように語りました」と。ここでは、霊の人と肉の人とを対比したように書いていますが、霊の人とは信仰深い人、それに対して「肉の人」とは信仰においては乳飲み子である人、信仰に入り立ての人、キリストによって生まれたての人です。パウロは、はっきりとあなたがたは肉の人だ。なぜなら相変わらず、お互いの間にねたみや争いが絶えないのだからと言っています。(また、イエス様の弟子たちの中にも誰が一番偉いのかと議論していたことが聖書に記されています。そうした時、イエス様は人に仕えることが大事なことなのだと教えられました。)
 パウロは続けて、こう問い掛けました。アポロとは何者ですか、またパウロは何者ですか。アポロもパウロもあなたがたを信仰に導くために、仕えた者に過ぎないのです。アポロが、パウロが偉いのではありません。奉仕はその奉仕の業をもって、その価値を計り、どっちが上だとか下だとか値踏みするものではありません。また奉仕によって、相手や周りの人に自分の価値を計ってもらうためにするものでもありません。パウロは信仰の種を植えたにすぎないのです。アポロは水を注いだに過ぎません。本当に大切な方は、パウロでもアポロでもなく、あなたがたを成長させて下さる神様なのです。このことをしっかりと知っていてください。アポロもわたしも、神様のために力を合わせて働く者であり、あなたがたも神の畑、神の建物なのだと言っているのです。
パウロは「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させて下さったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させて下さる神です」と言っています。私たちは神様によって成長をあたえられるものです。
 私が映画を見たいと思ったのは、実はホスピス「きぼうの家」に関わり、奉仕しているボランティアの人たちの働きをどう映画で映し出しているのかなと思ったからです。本当に多くのボランティアが関わって、身寄りのない人、行き場を失っている人、そうした方々に仕えておられます。
 私たちも神様によって成長させて頂き、神様に仕えつつ、人に仕える者となっていきましょう。
by higacoch | 2010-02-26 22:06 | コリント
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